TORの仕組みTOR「トーア」とは、ブラウザソフトでこのブラウザを通すことで発信元の情報「IPアドレス」を特定することが困難にすることができます。
主な仕組みは、通常インターネットを使用するユーザーは、アクセスするサイトにサイトと情報のやり取りを行います。しかしプロキシのみでサーバーとのやり取りも可能なわけです。
リクエストを受け取る側のサーバーは、ユーザーからのリクエストではなくてプロキシからのリクエストとみなしてしまうので匿名性が高くなります。TORでは、このプロキシを何重にも仲介させておりサーバーにアクセスの痕跡を残さないようにしてくれる仕組みです。ただし何重にもプロキシを介しているため接続が通常と比較すると体感で0.5秒ほど遅くなります。
TORの使用目的って何?まず第一に挙げられるのは「
プライバシー保護」のため。ネットに繋ぐことに慣れている方は、ネットへのアクセスに何ら意識を示していなくどれほど危険なものかしりません。専門的な知識があればIPアドレスから住所までの特定も十分可能で、何月何日にアクセスしていたとかを悟られたくないように使うのが基本ですね。
他に「
軍隊の軍事情報」や「
国家機密などの極秘情報」、「
内部告発」などが挙げられます。とはいうものの、匿名性を逆に悪用し違法目的で利用する統計もあるようです。多くの方が描くTORのイメージは、とあるTORを使った事件から「ほとんどが違法目的」という認知になってしまいました。しかしプライバシー保護のためのブラウザソフトであって天才と凡人は紙一重のように、安全と危険は表裏一体なのかもしれません。
TORサイト先 :
コチラTORの導入方法上記TORダウンロードサイトへアクセスしたら「日本語」からパソコンの環境に合わせてTORブラウザソフトをダウンロードします。

ダウンロードファイルを起動したらダイアログが表示されるので言語を指定し「OK」をクリックします。

インストールを行っていきます。インストール場所を指定して「インストール」をクリックします。

少し待つとインストールが終わるので「完了」をクリックします。これで導入は完了です。
TORの使い方と設定TORを起動するとまずこのような画面が表示されるので「接続」をクリックしてください。

現在TORネットワークへ接続中です。

こちらがブラウザ画面。Chromeと良く似ているのでChromeユーザーには使いやすいかもしれません。

とりあえずは、匿名でネットワーク接続が出来る状態にあります。ただし、初期設定ではまだ情報をのこしてしまう可能性があるので設定でさらに匿名性を高めます。左上のアイコンをクリックし「オプション」を開きます。

上部タブの「ホワイトリスト」から「すべてのサイトのJavaScriptを許可する」のチェックを外してください。

次に「埋め込みオブジェクト」から以下の様にチェックを入れます。「Javaの禁止」、「Adobe Flashの禁止」、「Microsoft Silverlightの禁止」、「その他のプラグインの禁止」、「< AUDIO > / < VIDEO >の禁止」、「< IFRAME >の禁止」、「< FRAMES >の禁止」、「@font-faceの禁止」そして「オブジェクトを一時的に許可する前に確認する」にチェックを入れてください。

TOR開発者は、JavaScriptを有効にしたままネットへ接続するのは危険と報告しています。そこでJavaScriptの無効化を行っていきます。一部のサイトで挙動がおかしくなるので、そこまで匿名性を求めなければここの設定は飛ばして結構です。
ブラウザURL欄に「about:config」と入力します。

「細心の注意を払って使用する」をクリックします。

検索欄に「javascript.enabled」と入力します。

3つ出てくるので「javascript.enabled」だけを右クリックし「切り替え」をクリックしfalseへ変更します。

HTTP_Referersも危険とされておりこちらも設定を行っていきます。検索欄に「network.http.sendRefererHeader」と入力します。

「値を変更」を開きます。

ここの数値を「0」に変更し「OK」をクリックします。

続いて検索欄に「network.http.sendSecureXsiteReferrer」と入力します。

右クリックし「切り替え」を選択しfalseへ変更します。

検索欄に「extensions.torbutton.saved.sendSecureXSiteReferrer」と入力します。

右クリックし「切り替え」を選択しfalseへ変更します。

Cookieの無効化について設定していきます。検索欄に「network.cookie.cookieBehavior」と入力します。

「network.cookie.cookieBehavior」を右クリックし「値を変更」を開きます。

数値を「2」へ変更し「OK」をクリックします。

これで匿名性はかなり高くより安全にネットに接続できます。念のためブラウザを再起動しておきましょう。

例えばサイトにアクセスしてみて左上のアイコンで左から2番目のアイコンをクリックすると世界のプロキシを仲介していることが分かりますよね。
TORでしかアクセスできないサイト「悪用厳禁だよ!」1、Onionチャンネル
ttp://xiwayy2kn32bo3ko.onion/
接続時間1ページにつき5秒ほど。

2チャンネル風のデザインで親しみやい作りとなっています。完全匿名性の掲示板で自分で掲示板を立てることも可能。
2、Grams
TOR専用 : ttp://grams7enufi7jmdl.onion/
通常ブラウザでも可 : ttps://grams7enufi7jmdl.onion.to/
接続時間1ページにつき2秒ほど。

TOR専用の検索エンジン。TORに関するページを探してくれます。
3、The Hidden Wiki
ttp://zqktlwi4fecvo6ri.onion/wiki/
接続時間1ページにつき1秒ほど。

世界のTOR経由サイトをWIKI風に掲載されています。カテゴリ順に載っているので分かりやすい。
こんな場合は?・サイトへアクセスしても写真や画像が表示されない
これに関しては、設定でスクリプトを無効化しているため表示されない場合がたまにあります。そんな時には、画面上で左クリックすることでスクリプトを一時的に有効化できます。
・画像認証系のサイトで画像認証出来ない
こちらは、設定でクッキーを無効化したため起こる原因です。「Network.cookie.cookieBehavior」で行った設定で数字を「1」に戻すとクッキーの許可となります。
雑感TORって何?って前々から思っていたのですが大きく分けて2つのことが分かりました。まずは、匿名性を高めてアクセスするブラウザそしてTORでしか閲覧の出来ないサイトの閲覧。ただしTORを使えば安全にネットへ接続できるというものではなく開発者はTORはまだ完璧ではないと公言されているので万が一のことがあるのかもしれません。とはいうものの今回の設定をフルに行っておけばまずは問題ないでしょう。一般人のパソコンの情報を特定するなんてことはあまりメリットもないので大丈夫でしょう。というわけで「TORの使い方とTORでしかアクセス出来ないサイトを覗いてみる!」の紹介でした。興味ある方はチェックしてみてください。
以上ギャッターでした。